息子の体調不良が徐々に始まった頃、初期の段階で霊的能力のある方から霊障と言われた時の不思議な体験です。
このお経を唱えてみてと、渡されたものを息子が読み始めたとき、ふりがなもふってあるので特に難しくもないはずですが、途中から文字が読めなくなりました。
息子に憑いていたものが読ませないように抵抗しているようで、自分の意志と関係なく腕を上にあげてみたり、座っていたのに立ちあがったり、腕を下ろしたり、中腰になったりと普段しない息子の動きに私たちも目が点状態。
お経の字も見えてはいるけど頭に入ってこない、という息子。
そしてなんで体が動いているか分からない、とも。
こんなにあからさまに反応があるものなのか。
にわかには信じられない状態でしたが、感覚的にこれは本腰を入れて頑張らなければまずい状態なのではと思った瞬間でもありました。
その場で祓えるものは祓ってくれて動きはおさまりましたが、祓ってもそのうちすぐに憑かれる息子のそのときの状態を例えるなら、夏の夜虫が光に群がっている街灯のような状態。
闇の中で息子の魂は光って見えるようなのです。
自分で自分の身を守れるように強くなるまでは親である私たちも家族を守れるよう唱えて修行する必要がありました。
ただ唱えるだけで本当に変わるんだろうか。
でも病院で検査しても異常がないのなら私たちにできることはそれしかない。
どこかで腹を括りつつ、毎日唱える日々が始まりました。
夜、息子と一緒に唱えようとすると、ある時はしゃっくりが止まらなくなる、ある時は抵抗感が強く出て耳を塞いでしまうなどいろんな反応がありました。
また、強い不動明王の真言を唱えて眠りについた夜は、まさに魔の時間の深夜3時頃、唸り出して布団の上をのたうちまわることもありました。
背中をさすりながら真言を唱え続け、やっと落ち着いて眠り始めた息子を見ながら泣きたい気持ちと不安な気持ちでいっぱいでした。
そんな日の翌朝はひどい目眩で起き上がれず、めまいは分かりやすいバロメーターとなってしまいました。
ひどいめまいの時は、横たわった状態であっても天井がぐるぐると回ると言っていました。
もちろん、病院で念の為メニエールでないことを確かめる検査もしています。
あんなにめまいがあるのに、息子の眼振は見受けられずやはり異常なしでした。
異常が見つかれば、なんらかの原因が見つかれば対処が他にもできるのに、、と複雑な思いを何度もしました。